ごぼう栽培と聞くと、土を深く掘る必要があって難しそうなイメージがあるかもしれません。実は「袋栽培」なら、畑を深く掘らなくても手軽に育てられます。私も2021年4月に袋を立てて種をまき、この方法でごぼうを育てました。この記事では、土づくりから種まき、水やり、間引き、追肥、収穫・保存、病気や害虫対策まで、10のポイントに分けて栽培実績をもとにわかりやすく紹介します。
袋の準備から種まきまでは、同じ日(4月11日)に行いました。記事の写真は、すべて私の畑で撮影したものです。
結論:ごぼうの袋栽培4つのコツ
- 肥料袋の上下を切り、4本の支柱に被せて土を入れます。畑を深く掘らなくても育てられます。
- 種まきは関東で4〜5月。前日に種を水に浸し、3〜5cm間隔に1粒ずつ、深さ1〜2cmにまきます。
- 水やりは、葉が4〜5枚になるまで。その後は雨だけで育てます。
- 追肥は2回。本葉4〜5枚と7〜8枚の頃に、化成肥料(8-8-8)を約40gずつあげます。
収穫は、種まきから4〜6ヶ月が目安です。袋の側面をハサミで切って土を崩すと、簡単に掘り出せます。
本葉の枚数で決まる作業
| 本葉の枚数 | 間引き | 追肥 | 水やり |
|---|---|---|---|
| 種まき〜本葉1〜2枚 | 本葉1〜2枚の頃、3〜5cm間隔に間引く | — | 土の表面が乾いたら、たっぷり |
| 本葉4〜5枚 | 5〜10cm間隔に間引く(品種の太さで調整) | 1回目:化成肥料(8-8-8)約40gを、株元から離してまく | ここで水やりは終わり。後は雨のみ |
| 本葉7〜8枚 | — | 2回目:約40gを、株間にあけた深い穴に流し込み、土をかける | 雨のみ |
ごぼうの袋栽培10のポイント

ごぼうの袋栽培を管理していくうえで、必要な情報を10にまとめてみました。
これから紹介する10のポイントをおさえれば、失敗する確率は低いと考えます。
袋栽培の準備をしよう
袋栽培は、野菜を育てる前の畝立てにあたる作業となります。
袋栽培を、次の手順でまねてみよう!










土の量がかなり必要になりますので、培養土などを用意して混ぜても良いかもしれません。


土壌の酸度をpH6.0へ調整しよう
ごぼうは、平均的な土壌のpHで育ちます。
具体的な数値として、pH5.5〜6.5以内でOKです。

市販の酸度計をいろいろと試しましたが、こちらのタイプに落ち着きました!
電池要らずで、穴掘って水いれて刺して測るだけ!
1㎡の面積あたりpHを0.5上げるには、「石灰」をひと握りまきます。
反対にpHを0.5下げるには、「ピートモス」をひと握りまきます。
酸度調整用として保有していると便利ですよ!
種まきは4月〜5月がベスト

関東の気候の場合ですと、4月〜5月ぐらいでタネまきするのが1番良い時期です。
前日に種を水に浸そう

種をまく12〜24時間前ぐらいに必要な数だけ水につけておきます。種が水に浮いてしまうこともあるので、しっかりと浸しておきましょう。
家庭菜園オススメの品種
袋栽培におすすめの品種は「サラダごぼう」と「サラダむすめ」です。
一般的なごぼうより細めですが、採れたてのごぼうは柔らかくて美味しいです。
点まきして種をまこう


- 点まきの間隔を3〜5cmとしているのは、間引き作業を減らすため
- 1つの穴に1粒だけ入れるのは、発芽率が高いため
- 深さを1〜2cm程度にするのは、光を好む好光性種子で、深すぎると発芽しないため
水やり栽培初期は「◯」後期は「×」

袋栽培の場合、幼苗までは土の表面が乾いたら水をたっぷり与えます。葉が4〜5枚になったら、後は雨のみで育てていきます。
ごぼうは、乾燥していると、水を求めて地中へ根を伸ばして生長します。水やりしたい気持ちを抑えてスパルタで育てましょう。
間引きのタイミングと株間
最終的な間引きの株間は、ごぼう品種の太さにより調整しましょう。

- 本葉1〜2枚の頃、丈夫な苗を残して3cm〜5cm間隔に間引く
- 本葉4〜5枚の頃、丈夫な苗を残して5cm〜10cm間隔に間引く
※写真はサラダごぼうという品種で、最終的に3㎝〜5㎝の間隔でOKなのでそのように間引きします。
追肥のタイミングと種類

- 肥料の種類は、化成肥料8-8-8がオススメ
- 本葉4〜5枚の頃、1つの袋栽培に半握り分(約40g)の肥料を株元から離してまく<写真サイズの頃>
- 本葉7〜8枚の頃、同様に半握り分(約40g)の肥料を株間に数カ所の深い穴をあけて流し込み土をかける
収穫時期は種まきから5か月前後

ごぼうの袋栽培の収穫は、次のとおりに行えば簡単にできます。




家庭菜園で剪定から摘果まで何でも使えて、ステンレスで錆びにくいタイプがオススメです。
サラダごぼうを7か月以上育て続けた結果

本来の太さより、かなり太いごぼうに育ちました。
畑の区画スペースに余裕がある場合は、そのまま育て続けても問題ないです。
保存するなら洗ってはダメ
- 1週間メド
- 水で洗った場合、保存期間が短い
- 2週間メド
- 土が付いたまま新聞紙で包み冷暗保存
- 1ヵ月メド
- ささがきしたゴボウを干して乾燥保存
- 2ヵ月メド
- 土が付いたまま新聞紙で包み冷蔵保存

かかりやすい病気と害虫の情報
ごぼうにかかりやすい病気と害虫の情報を、多くの本やこれまでの経験からまとめてみました。
| 名前 | 見分け方(症状) | 発生時期 | 被害部位 |
|---|---|---|---|
| うどんこ病(病気) | 葉に小麦粉をまぶしたような白いカビが生える | 5月〜10月 | 葉 |
| ゴボウヒゲナガアブラムシ(害虫) | 葉の裏側に約3mmぐらいの黒色の虫がたくさんついている | 4月〜11月 | 葉裏 |
| アワダチソウグンバイ(害虫) | 葉に黄白色のまだら模様がつき、葉の緑色が白っぽくなってくる | 6月〜10月 | 葉 |
カビによる伝染病!うどんこ病
梅雨時期から夏にかけて多く発生するので、株間をあけ、風通しの良い環境を整えましょう。

葉に小麦粉をまぶしたような白いカビが生える
5月〜10月
葉
- 密植を避けて株間を十分にとり、日当たり、風通しをよくする
- 肥料の3要素である窒素分のやり過ぎに注意する
- 被害を受けた葉は、早めに取り除き、他への伝染源を断つ
- 重曹と水やオイル、食酢を混ぜたものをスプレーする
- 効果大:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)+植物性オイル(50ml)
- 効果中:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)
- 効果小:重曹(1g)+水(500ml)
群生して吸汁する害虫!ゴボウヒゲナガアブラムシ
寄生した部位の汁を吸って生育を阻害したり、ウイルス病を媒介する害虫なので注意が必要です。
下の写真は、2021年6月に私の畑で撮影したものです。

葉の裏側に約3mmぐらいの大きさで、黒色の虫がたくさんついている。
4月〜11月
葉裏
- 見つけたら潰して取り除く
吸汁する害虫!アワダチソウグンバイ
葉裏に寄生して汁を吸い、黒色の排泄物を残します。
そのまま放置しておくと、葉全体が黄白色に変色して枯れていく場合があるので注意が必要です。
葉に黄白色のまだら模様がつき、葉の緑色が白っぽくなってくる
6月〜10月
葉
- 周辺の雑草を日頃から取る
- ストチュウ水を1週間に1回、葉裏などに散布する
- 葉の色を観察し、白っぽいと思ったら、葉裏に生息する害虫を潰して退治する
まとめ
- 肥料袋の上下を切って4本の支柱に被せ、土を入れて側面に穴をあければ、袋栽培の準備ができる
- 種まきは関東で4〜5月。前日に水に浸し、3〜5cm間隔に1粒ずつ、深さ1〜2cmにまく
- 水やりは葉が4〜5枚になるまで。その後は雨だけで育てる
- 間引きは本葉1〜2枚と4〜5枚の2回。追肥も本葉4〜5枚と7〜8枚の2回、化成肥料(8-8-8)を約40gずつ
- 収穫は種まきから4〜6ヶ月。保存するときは洗わず、土が付いたまま新聞紙で包む
- うどんこ病・ゴボウヒゲナガアブラムシ・アワダチソウグンバイに注意。風通しをよくし、窒素肥料をやりすぎない
ごぼうの袋栽培を初めてされる方が、抵抗なく楽しく栽培していただけるように、私の経験から具体例をまとめました。
これらをご参考いただき、いろいろな栽培方法(土づくりや肥料など)を考えて家庭菜園を楽しんでくださる方が少しでも増えてくれたら嬉しいです。







