スナップエンドウは、鳥対策と支柱立てが肝心な野菜です。この記事では、種まきの準備から鳥対策、間引き、支柱立て、追肥、収穫のタイミング、病気や害虫対策まで、11のポイントに分けて栽培実績をもとにわかりやすく紹介します。
私の畑では、種まきのときにかぶせた鳥よけのペットボトルを、そのまま冬越しのカバーに使い、スナップエンドウを越冬させてきました。記事の写真は、すべて私が撮影したものです。
結論:スナップエンドウ栽培5つのコツ(畝幅・鳥対策・病害虫)
- 水はけの良い高畝に、畝幅は1条植えで60cm、2条植えで80cm、株間40cm以上。酸性の土を嫌うので、石灰で pH6.5〜7.0 に調整してから種をまく
- 種まきは関東で 11月上旬。1か所に3〜4粒まき、最終的に2本を残す
- ペットボトル1つで、鳥よけと冬越しを兼ねる。種まきの後にかぶせたペットボトルを、冬もそのまま使う。2月まで使うなら、最初から長めに切っておく
- 春先から1ヶ月に1回追肥し、三角支柱セットとキュウリネットで支柱立てを楽にする
- 葉の白い粉はうどんこ病、白い筋の跡はハモグリバエ、新芽に群がる虫はアブラムシ。早めに見つけて取り除く
芽が出始めた頃は鳥の大好物です。不織布をかける方法がよく知られていますが、私はペットボトルで芽を守り、そのまま冬を越させてきました。収穫は、サヤが膨らみすぎないうちに。病気と害虫の見分け方は、記事の後半で表にまとめました。
栽培の流れ早見表
| 作業 | 時期の目安(関東) | ポイント |
|---|---|---|
| 種まき | 11月上旬 | 3〜4粒ずつ。ペットボトルをかぶせて鳥よけ |
| 水やり | 種まきの後 | たっぷりと。その後は雨だけでよい |
| 越冬 | 1月上旬ごろ(2月まで続くこともある) | 鳥よけのペットボトルを続けて使い、霜から守る |
| 間引き | 3本以上育ったら | 2本を残す |
| 追肥 | 春先から1ヶ月に1回 | 1回目は株周り、2回目以降は畝肩に化成肥料(8-8-8) |
| 収穫 | サヤが膨らみすぎないうち | 膨らみすぎたら豆をグリーンピースとして食べる |
スナップエンドウ栽培11のポイント

スナップエンドウ栽培を管理していくうえで、必要な情報をまとめてみました。
これからお伝えするポイントをおさえれば、失敗する確率は低いと考えています。
種まき前の準備
これらを頭にいれたうえで、どのように栽培していくかを計画しましょう!
用語については、野菜づくりの知識 の中でそれぞれ詳しく解説していますのでご覧ください。
◇簡単用語解説
高畝とは・・・高さが20㎝以上の高めの畝
2条植えとは・2列で野菜を植える
畝幅とは・・・野菜を植える床の幅
株間とは・・・野菜の苗と苗の間
支柱とは・・・野菜苗の茎やツルを這わせたりして実や株の重さから支える柱
誘引とは・・・支柱と茎などをヒモなどで結ぶ作業
マルチとは・・ビニールなどで土を覆うための資材
畝幅と2条植えの目安(連作は3〜4年あける)
この記事の目安は、1条植えで畝幅60cm、2条植えで畝幅80cm、株間40cm以上です。
サカタのタネによると、1条植えで畝幅60cm、2条植えで畝幅120cm、株間30cmだそうです。2条植えの畝幅は、資料の方が広めです。
- 同じ場所でエンドウを続けて育てる「連作」を大変嫌います。3〜4年以上エンドウを育てていない場所を選びましょう(サカタのタネ)
- 水はけが悪いと根が傷みやすい野菜です。高畝にして水はけを良くしましょう(サカタのタネ)
土壌のpHを6.7に調整しよう
スナップエンドウは、酸性の土を嫌う野菜です。弱酸性〜中性の土でよく育ちます。

市販の酸度計をいろいろと試しましたが、こちらのタイプに落ち着きました!
電池要らずで、穴掘って水いれて刺して測るだけ!
1㎡の面積あたりでpHを0.5上げるには、「石灰」を一握りまきます。
反対にpHを0.5下げるには、「ピートモス」を一握りまきます。
酸度調整用として保有していると便利ですよ!
種まきは11月上旬が◎
スナップエンドウの種まきは、直まきで問題ないのですが、芽が出始めた頃は鳥の大好物です。
食べられてしまう被害が多いので、食べられないエリアでポット生育をするか、ホームセンターなどで販売している苗を購入するという手段もあります。
関東の場合でしたら、種まきは11月上旬頃が1番良い時期です。

11月上旬が良い理由は、エンドウの本葉が3〜4枚ぐらいの状態で越冬するのが1番良いためです。
3〜4点まきで種をまこう

- 3から4粒ずつ撒く
- 株間40cm程度
- 深さ1㎝程度
- 鳥に狙われるので対策が必要
スナップエンドウの発芽率は、おおよそ80%ぐらいが平均です。
オススメの品種は、「フルーツスナップエンドウ」です。美味しいですよ。
次に防寒、防風、防鳥対策を踏まえたオススメの種まきの一例をご紹介します。
独自のオリジナル栽培法!






ペットボトルは、空気や雨水が通るように穴をあけています。
水やりは種まきの後のみ

種をまいた後は、たっぷりと水をあげましょう。
その後は、雨のみで大丈夫です。
晴れが続いて乾くとき
サカタのタネの資料では、うどんこ病の対策として、気温が高く乾燥するときは水を切らさないよう書かれています。一方で、過湿(土が湿りすぎること)にも弱い野菜です。春に晴れが続いて土がカラカラのときだけ、水やりを考えましょう。
ペットボトルで防鳥対策

防鳥対策ペットボトルの作り方




ペットボトルには空気の穴をあけ、サイドに切り込みを入れる。
ペットボトルで越冬対策

霜害を受けると苗が傷むため、寒冷紗や不織布をかけて苗を守るのが一般的に知られています。
これまでの実績をもとに防鳥対策で作ったペットボトルを継続利用して簡単に越冬できる対策をお伝えいたします。

11月上旬に種まきをすると、越冬する1月上旬の時期には、写真サイズぐらいのサイズに育ち、ペットボトル内でおさまります。
※2月まで越冬する場合は、ペットボトル内のスペースとしては、厳しくなります。
防寒対策までの生長を見込む場合は、防鳥対策時に作ったペットボトルの長さを長めにカットする方が良いです。
※生長スペースに余力ができます。

冬越しの大きさと、寒さで傷んだサイン
- サカタのタネによると、草丈が10cmほどで冬を越すように、種まきの時期を選ぶと書かれています
- 早くまきすぎて大きく育つと、寒さに弱くなり、寒害や凍害を受けやすくなります(サカタのタネ)
- 冬に葉のふちが赤くなるのは、寒さによる害です(サカタのタネ)
間引きして2つセットで育てよう

互いに競争させて強く育つ野菜なので、2つセットで育てるのがベストな栽培法です。
1ヶ月に1回追肥しよう

春先になったら1ヶ月に1回追肥しよう
三角支柱セットを利用しよう

ホームセンターにも売っている三角支柱立てセットを使う



これがあれば、なんでも使える!
支柱の高さと立てる時期
サカタのタネによると、つるありの品種の支柱は1.5〜2m、つるが15〜20cmに伸びた頃に立てるのが目安とのことです。
サヤが膨らみ過ぎないうちに収穫しよう

収穫が遅く、サヤが膨らみ過ぎた場合は、中の豆を取り出してグリーンピースとして食べるとおいしいですよ。
収穫どきの目安
- スナップエンドウは、中の豆が十分にふくらみ、サヤがまだ緑色のうちに収穫する(サカタのタネ)
- 花が咲いてから約20日が目安(世田谷区)
かかりやすい病気と害虫の情報
スナップエンドウにかかりやすい病気と害虫の情報を、多くの本などから調べてまとめてみました。
葉が白い、白い筋がある、虫が群がるなど、見た目で見当をつけられるように表にしました。
| 名前 | 見分け方 | 被害部位 | まずやること |
|---|---|---|---|
| うどんこ病(病気) | 葉に小麦粉をまぶしたような白いカビ | 葉 | 白くなった葉を早めに取り、風通しを良くする |
| モザイク病(病気) | 若い葉の葉脈が透け、濃淡のまだら模様。葉が小さく、ねじれる | 葉 | アブラムシを増やさない。畑の周りの草を取る |
| 立枯病(病気) | 育ち始めの苗が、立ったまま枯れる | 株全体 | 枯れた株は抜いて畑の外へ。水はけを良くする |
| アブラムシ(害虫) | 新芽・若い葉・花に小さな虫が群がる | 新芽・葉・花・サヤ | 見つけたら早めに取り除く |
| ハモグリバエ(害虫) | 葉に白く抜けた模様のような跡 | 葉 | 白い跡のある葉を早めに取る |
カビによる伝染病!うどんこ病
株間をあけ、風通しの良い環境を整えましょう。

葉に小麦粉をまぶしたような白いカビが生える
2月〜7月
葉
- 被害を受けた葉は、早めに取り除き、他への伝染源を断つ
- 重曹と水に、オイルや食酢を混ぜたものをスプレーする
- 配合例1:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)+植物性オイル(5ml)
- 配合例2:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)
- 配合例3:重曹(1g)+水(500ml)
ウイルスが原因!モザイク病
若い葉の葉脈が透けて見え、緑色の濃いところと薄いところがまだらに出たら「モザイク病」を疑いましょう。
- 症状:若い葉の葉脈が透け、進むと濃淡のまだら模様になる。葉が小さくなり、ねじれたり凸凹になったりする
- 原因:アブラムシがウイルスを運ぶ
- 予防方法:アブラムシを早めに取り除く。畑の周りの雑草はウイルスのもとになるので取る。病気のない種を使う
- 対処方法:発病した株は早めに抜き取り、畑のまわりに放置しない
水はけが悪いと出る!立枯病
育ち始めの苗が、立ったまま枯れてしまう病気です。
- 出やすい条件:水はけが悪い、酸性の土、連作
- 予防方法:高畝で水はけを良くする。石灰で酸性を直す。エンドウを続けて同じ場所で育てない
- 対処方法:枯れた株は早めに抜き、畑の外で処分する
吸汁性害虫!アブラムシ
新芽や若い葉、花に小さな虫が集まっていたら「アブラムシ」です。モザイク病のウイルスを運ぶので、早めに取り除きましょう。
- 予防方法:シルバーマルチを使う。こまめに株を見る
- 対処方法:見つけたら早めに取り除く。増える前の初めのうちに対処する
食害性害虫!ハモグリバエ
葉に、白く抜けた線のような跡が増えてきたら「ハモグリバエ」の可能性があります。白い粉が広がる「うどんこ病」とは、跡の形で見分けられます。
- 予防方法:こまめに葉を見て、早めに気づく
- 対処方法:白い跡のある葉は、中に幼虫がいることがあるので早めに摘み取る
まとめ
- 種まき前の準備:水はけの良い高畝に。1条植えで畝幅60cm、2条植えで80cm、株間40cm以上。エンドウの連作は3〜4年あける
- 土の pH:酸性の土を嫌う。石灰で pH6.5〜7.0 に調整する
- 種まき:関東では11月上旬。マルチの穴に3〜4粒まき、たっぷり水をやる
- 鳥よけと冬越し:ペットボトルをかぶせて芽を守り、冬もそのまま使う。2月まで使うなら長めに切る
- 間引きと追肥:3本以上育ったら2本残す。春先から1ヶ月に1回、化成肥料(8-8-8)を追肥
- 支柱と収穫:三角支柱セットとキュウリネットで支柱を立てる。サヤが膨らみすぎないうちに収穫
- 病気と害虫:白い粉はうどんこ病、白い筋の跡はハモグリバエ、新芽に群がる虫はアブラムシ。早めに見つけて取り除く
スナップエンドウ栽培を初めてされる方が、抵抗なく楽しく栽培していただけるように、私の経験から具体例を取りまとめて記事にしてみました。
これらをご参考いただき、いろいろな栽培方法(土作りや肥料など)を考えて、家庭菜園を楽しんでくださる方が少しでも増えてくれたら嬉しいです。









