ナスを栽培するには、どうするんだろう?
ナスの苗を生育していくうえで、何をすれば良いのか?
多くの情報があって何を信じたら良いのかわからない。
などと困ったことはありませんか?
- 栽培のタイミング&準備は?
- 苗選び&植えつけのやり方は?
- 水やりの必要性は?
- わき芽取りとは?
- 支柱立て&誘引とは?
- 追肥のやり方とタイミングは?
- 収穫のタイミングは?
- オススメの品種は?
- かかりやすい病害虫の情報は?
これらに焦点をあてて、初心者の方向けにわかりやすくお伝えいたします。
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ナス栽培10のポイント
ナス栽培を管理していくうえで、必要な情報をまとめてみました。
次に紹介する10のポイントをおさえていけば、失敗する確率は低いと考えてます。
ナス栽培の準備をしよう
用語や必要な知識については、野菜づくりの知識 の中でそれぞれ詳しく解説していますのでご覧ください。
◇カンタン用語解説
平畝とは・・・高さが5㎝〜10㎝の一般的な畝
1条植えとは・1列で野菜を植える
2条植えとは・2列で野菜を植える
畝幅とは・・・野菜を植える床の幅
株間とは・・・野菜の苗と苗の間
支柱とは・・・野菜苗の茎やツルを這わせたりして実や株の重さから支える柱
誘引とは・・・支柱と茎などをヒモなどで結ぶ作業
マルチとは・・ビニールなどで土を覆うための資材
土壌のpHを6.3前後に調整しよう
ナスは、平均的な土壌のpHを好む野菜です。
市販の酸度計をいろいろと試しましたが、こちらのタイプに落ち着きました!
電池要らずで、穴掘って水いれて刺して測るだけ!
1㎡の面積でpHを0.5上げるには、「石灰」を一握りまきます。
反対にpHを0.5下げるには、「ピートモス」を一握りまきます。
酸度調整用として保有していると便利ですよ!
植えつけは4月下旬〜5月上旬が「◎」
ナスの苗は、ホームセンターなどで4月上旬ごろから販売されていますが、あまり元気な苗でないことが多いのと、植えつけたとしても寒さ対策をする必要があるのでご注意ください。
関東の場合でしたら、ゴールデンウィーク頃が1番良い時期です。
苗選びは病気に強い接木苗が「◎」
- 接ぎ木(つぎきなえ)・・・病気に強い根の台木と実のなる穂木を合わせた良いとこどりの苗
- 実生苗(みしょうなえ)・・タネから育てた苗<販売店では接木苗より安価>
良い苗選びの特徴をまとめてみました。全部は難しいと思いますがご参考ください。
- 茎がズッシリとした太い苗
- 本葉が7枚以上ある苗
- 花や蕾がある苗
- 葉の面積が大きい苗
- 濃い緑色の葉をした苗
- 葉に厚みのある苗
- 子葉(双葉)がある苗
- 害虫に食べられた跡がない苗
- 節間が詰まった苗
- 接木苗(つぎきなえ)のもの
接木苗がわからない場合は、お店の人に聞いてみると教えてくれますよ!
ニラと一緒に混植しよう
植えつけ手順!
ニラと一緒に混植をする理由は、ナスがかかりやすい病気から守るためです。
ニラの根に共生する微生物が、ナスの病原菌を減らす役割をしてくれます。
※ニラの代わりにネギでもOK!
不要な養分を断つ一番花摘み
写真のように2つ花や蕾がある場合は、どちらとも摘みましょう。
涼しい時間帯に水やりしよう
苗を植えつけて、活着するまで水やりした後も引き続き朝もしくは夕方の涼しい時に水やりしましょう
主軸と側枝2本に沿わせて支柱立て
一般的にナスの支柱立ては、3本仕立てが多いかと思います。
ここでも、3本仕立ての支柱立てについてお伝えいたします。
植えつけ場所へ1本の支柱を斜めに立てておきます。
事前に支柱を立てておくと根っこを傷つけなくてすみますよ。支柱を20㎝ぐらい深く差し込むと倒れにくくなります。
植えつけてから2週間〜1ヶ月ぐらい経ちましたら、2本のわき芽<第一側枝・第二側枝>を主枝として伸ばします。主枝に沿う形で残り2本の支柱を斜めに立てます。
簡単な3本仕立てのやり方
誘引グッズとして、茎を挟んで支柱へ挟むクリップを使うと管理が楽になります。
これ使ってますが、クリップ力も強く長く使えます。
花を観察して追肥を調整しよう
ナスの第1花房にナスが実をつけはじめた頃から、1ヶ月に1回ペースで、「畝の肩」もしくは「畝の通路」に化成肥料(8-8-8)を1㎡辺り一握り(約70g)をまいて土と混ぜ合わせます。翌日以降雨が続く場合は、通路にまくだけで土中に肥料が溶け込んでいくので問題ないです。
肥料過多 or 不足?確認方法
大きくなりすぎる前に収穫しよう
綺麗なハサミで切り取って収穫しましょう
オススメの育てやすい品種
栽培後半になると、収穫してもどんどん大きく実をつけて、病気にも強く育てやすい品種です。
かかりやすい病害虫の情報
ナスにかかりやすい病害虫の情報を、多くの本などから調べてまとめてみました。
群生して吸汁する害虫!ワタアブラムシ
1mmぐらいの暗い緑色の虫が葉裏
5月〜11月
花、茎、新芽、葉
- 日頃から新芽や花を観察し、見つけ次第ブラシなどで取り除いて潰す
カビによる伝染病!うどんこ病
梅雨時期から夏にかけて多く発生するので、株間をあけ、風通しの良い環境を整えましょう。
葉に小麦粉をまぶしたような白いカビが生える
5月〜10月
葉
- 被害を受けた葉は、早めに取り除き、他への伝染源を断つ
- 重曹と水やオイルや食酢を混ぜてたものをスプレーする
- 効果大:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)+植物性オイル(50ml)
- 効果中:重曹(1g)+水(500ml)+酢(20ml)
- 効果小:重曹(1g)+水(500ml)
食害性害虫!オオタバゴガ
生長するにつれ、新芽、蕾、そして果実に穴をあけて食害にあいます。
果実にまるい穴があいている
6月〜10月
果実、茎葉、蕾
- 葉の先端が萎れていないか観察する
- 葉に食べた痕跡、または糞をしていないを観察する
- 幼虫を見つけ次第、捕殺する
- オオタバゴガが侵入しないようにネットなどで花房を覆い口を結ぶ
- 果実に穴があいている場合は摘み取り中に幼虫がいたら捕殺する
- 幼虫がいない場合は、周辺の果実を観察して幼虫を発見して捕殺する
てんとう虫ではない!ニジュウヤホシテントウ
テントウムシ(益虫)に似ているが、よく観察すると違うので注意しましょう。
葉の表が網の目状に食べられた痕跡がある。赤褐色で黒い斑点があるテントウムシに似た虫がいる。
5月〜10月
葉、果実
- 収穫後の植物の死骸は、早めに処分する
- 冬場の落ち葉の下などで越冬するので、畑周りの落ち葉などを掃除する
- 葉や果実をよく観察し、成虫や幼虫の卵を見つけたら退治する
ナス栽培を初めてされる方が、抵抗なく楽しい栽培をいただけるように、私の経験から具体的に取りまとめてみました。
家庭菜園を初めてみたいけど、栽培場所がないという方は、貸し農園で全国展開している『シェア畑』さんもございます。
これらをご参考いただき、いろいろな栽培方法(土づくりや肥料など)を考えて、家庭菜園を楽しんでくださる方が少しでも増えてくれたら嬉しいです。